「国葬儀」当日

中継を見た。すっかり窶れてしまった昭恵さんが気の毒で胸が痛んだ。

故人を顕彰する映像の内容には言いたいことも多々あるが、ずっとBGMとして流れていた「花は咲く」の故人によるピアノ演奏は、どことなくたどたどしくも、迷いなく澄んでまっすぐ響くとてもいい音だったところに、育ちのよさがうかがわれた。

一般市民による献花の列が今もなお長く続いているそうで、故人を慕う多くの人たちが気持ちを向ける場ができたことはよかったと思う。
一方で、その列の長さを「サイレントマジョリティ」の数だとして、国葬に反対してきた人たちを揶揄し勝ち誇るような、とてもサイレントとはいえない声がTwitterには溢れていて、また新たな対立が生まれてもいる。国の名を冠した「国葬儀」という政治性の高い形にしたことと、そうするにあたって国会における手続が軽んじられたことで、対立が苛烈さを増したことは疑いようがない。故人を悼む人たちが気持ちを向ける場を、もっと静謐で平穏なものにできていたらよかった。