2021年9月27日

  • 自粛度の指標(的なもの)

     みんながそろそろ自粛ムードに入ってきたかな、とか、逆に自粛ムード明けてきたかな、みたいなことを知る指標としては、通勤電車の混み具合とかがわかりやすい。
     ほかに、きわめて個人的な身の回りレベルの指標としては、勤務先ビルの女子トイレの混み具合というのがある。

     あったのだが。

     ここ最近、通勤電車がこれだけ混んでいるというのに、あんまり女子トイレが混んでいない。昼休みの歯磨き場所取りも余裕だし、午後3時に行列もできない。
     勤務先ビルの人たちはまだ警戒しているのか。それとも、あまり考えたくはないが、テナントが撤退しているのか。
     さすがに緊急事態宣言が解除されれば、もう少しわかりやすい影響が出ると思うので、しばらく状況を見てみたい。

     その代わりというか、それに加えて最近目立つのは、自宅の郵便受けに入ってくるチラシの増加だ。
     ここしばらくは、1日に1枚もチラシが入ってこないこともザラだったけど、ここのところはコンスタントに、1日1枚どころか、1日に複数業者からのチラシが何枚もポスティングされてくる。
     少しずつ経済活動が復調し始めている、のだといいな。

     今日の東京の新規陽性確認数は154人。ついに半年ぶりに200人を下回った。
     

     コロナ禍の中、支えになってくれたのが、「スマイル」(森七菜さんバージョン)。
     「もうすぐだね 長かったね 早くスマイルの彼女をみせたい」という一節が沁みるなあ。

     悪くてあと数年は警戒しないといけない状況が続くかもしれないけど、少しは思い切り笑っていい日がもうすぐ来るかも。がんばろう。

     今日の昼は、茹で塩鮭、こんにゃくと油揚げとネギの煮物、わかめごはん、
     今日の夜は、Kit Oisixで豚肉の味噌焼き、けんちん汁。

  • 21/09/27

     出勤。通勤電車の混雑はすっかりコロナ前に戻ってしまった。混んでる電車キライ……。

     昨日の夜、ふと思い立って、映画『ミッドサマー』を見てみた。グロ描写は大の苦手なのだが、最近、『進撃の巨人』とか『ゴールデンカムイ』とかで、少なくとも2次元であればだいぶグロ耐性ができてきたこともあり、せっかくの話題作にちょっと挑戦してみようと思ったのだった。

     家族を巻き込まないようにひとりで見たので、こわさを紛らわせるためにTwitter実況で騒ぎつつ、そしていつでも止められるようにリモコンの終了ボタンに指をかけつつの視聴。ときどき目をそらしながらも、なんとか最後まで(R+15版)見ることができた。

     音(音楽も含む)と映像がめちゃくちゃ緻密に計算されて作られてる一方で、脚本はけっこうツッコミどころが多いなと感じた。そんな小学生の自由研究みたいな博士論文の書き方ある? みたいな。
     グロシーンは確かに気持ち悪かったけど、全体的に心に来るような怖さはなくて、よーし怖がるぞとサイコホラーを期待していたわたしとしては、ちょっと拍子抜け。後から知ったのだけど、アリ・アスター監督自身がホラー映画じゃないよと言っていたそうなので[1]「ミッドサマー」はホラー映画じゃない? 真意をアリ・アスター監督が明かす : 映画ニュース – 映画.com、これは単にわたしの期待の方向性が間違っていた。
     この映画で起こる怖いことの大部分がドラッグに起因するものだということがわかりやすくて、怖さの理由に謎がないところが、サイコホラー感が希薄だった理由だと思う。向精神作用のある物質が含まれる何かを口にしたら、普段見えないものが見えたり、普段しないことをしてしまいました、というだけの、この上なくわかりやすい因果。サイコホラーであれば、もう少し人間の心理そのものの底知れぬ怖さみたいなものが描かれている方がわたしとしては好みだ。

     ちょっと感心したのは、恋人のクリスチャンが他の女性と性交しているところを目の当たりにしたダニーが号泣し、それにホルガの女性たちが同調して、不思議な号泣のハーモニーが盛り上がっていくシーン。
     ダニーの号泣はとても特徴的で、オープニングでは、家族が無理心中したことを知ったダニーが、長く長く引っ張り、大きく息を入れて、また長く長く引っ張るように泣き続ける声が、タイトルバックにずっと流れている。
     その後、ダニーはなかなか心ゆくまで泣くことがないまま、ストーリーが進む。泣きたくなってもトイレの中で声を抑えて耐えていたりするのが痛々しい。
     それが、恋人の行動によって堰を切られ、特に親しくもない女性たちの集団催眠のような精神作用の共鳴によって盛り上げられて、いつ果てるともしれない号泣として流れ出す。わたし自身はなるほどなあと思ってしまって、カタルシスとまではいかなかったけど、これですっきりする人も多そうだと思った。
     このシーンに至るまでに、美しい協和音が泣き声のような不協和音にスライドしていくようなBGMがいくつも使われて、ダニーが抱えていた不安をずっと演出していたのもうまかった。

     それにしてもやっぱりドラッグはヤバい。知らない人からよくわからない飲食物をもらったらダメだ。