読んだものとか見たものとか

  • 涼しい

     今日の最高気温は24度で、向こう1週間の予報もそんな感じ。暑さ寒さも彼岸まではほんとだった。

     漫画読んだりピアノさらったり。
     Netflix先行配信のアニメ『ブルーピリオド』1話も見た。素人目にもとても美しい色彩で、瞬きするのも惜しいくらい。若手声優さんたちの演技が爽やかで素敵だった。
     もう若者たちを見守る年齢と立場になっているはずなのに、こっそり勇気づけられてしまう大好きな作品。アニメも連載も今後がさらに楽しみ。

     今日の東京の新型コロナウイルス新規陽性確認数は382人。先週の862人から480人減という劇的な減少ペースで喜ばしい。
     やっぱりワクチンの効果はすごいと改めて思う。まだワクチンの供給が不十分な国や地域にも早く届きますように。

     今日の昼は蕎麦(出前)。
     今日の夜は餃子パーティー。

     9時からテレビで鬼滅の刃無限列車編ノーカット放送なので、さっさとお風呂に入ってこよう。心を燃やせ!

  • 『智恵子飛ぶ』を読んだ

     台風14号が本州にも来るらしい。東京に来るのは(そのときには温帯低気圧に変わるらしいが)週末になりそう。
     今日は涼しいが、どんよりした曇り空だった。ここのところだいたいどんよりしているので、そろそろ青空が恋しい。
     
     ここ数日読んでいた『智恵子飛ぶ』(津村節子)を、今朝読み終わった。
     高村智恵子のことが気になっていたのは高校生の頃だったから、大学生になった後に出たこの本は読んでいなかった。

     わたしが結婚したとき、わたしも夫も研究を仕事にしていた。苦しくても手を携えて乗り切っていけるだろうと能天気に思い描いていたほど、その結婚生活は簡単ではなくて、それ以来、研究者どうし、芸術家どうしが共棲みするという生活のあり方はずっと関心の対象であり続けている。

     もっとも、若かったころは、見聞きするエピソードがどれも、女性であることによって妻に突きつけられる理不尽さをあからさまにし、直接的にわたしの感情を揺さぶってくるようで、なかなか冷静には向き合えなかった。
     米沢富美子さんの『二人で紡いだ物語』など、もちろん感動し、勇気づけられはしたものの、それにも増して、どうして妻ばかりがここまで家庭のすべての労苦を背負わなければならないのか、そのことが当たり前のように語られなければならないのか、という反発をより強くおぼえた記憶がある。

     高村光太郎・智恵子夫妻について、高校卒業以来、あまり深入りしなかったのも、冷静さを失うのが怖かったからかもしれない。

     最近は、(家事育児以外に)仕事を持っている者どうしが一緒に暮らすことで生じる相克と懊悩について、自分の個人的な感情をいったん脇に置いて考えられるようになってきた。研究者を辞めて、別の職業人として歩んできた自分のキャリアがそれなりに長くなったからでもあるだろうし、つい先日、萩尾望都さんの『一度だけの大泉の話』を読んだことも大きい。[1]同志がひとつの家に住むということ – Going … Continue reading

     そして今、出会った『智恵子飛ぶ』である。

     智恵子の人生についてのもっとも簡潔で明晰な要約としては、光太郎の『智恵子の半生』がある。また、高村光太郎・智恵子夫妻の伝記的小説の筆頭には、佐藤春夫の『小説 智恵子抄』が挙げられるだろう。しかし、いずれも夫側(光太郎側)の視点から書かれたものだ。[2] … Continue reading

     翻って『智恵子飛ぶ』は、智恵子の目と心に寄り添って書かれている。
     作者の津村節子さんはあとがきの中で、「同じ屋根の下に棲む芸術家夫婦の中に深く立ち入るようになったのは、物を書く男と共に暮すようになってからである」という問題意識を述べている。作家の吉村昭さんを配偶者として長年生活を共にしてきた津村さんならではの視点だ。

     光太郎が
    「彼女の一生は実に単純であり、純粋に一私人的生活に終始し、いささかも社会的意義を有(も)つ生活に触れなかった」
    と削ぎ落とし、
     佐藤春夫が
    「自分の拙劣な絵はいっそあきらめてしまって、家事に尽くし、光太郎の努力に協力してその彫刻を完成させるのこそ美術に尽くすことだと智恵子は考えたらしい」
    と朗らかに決めつけた智恵子の人生と心の動きを、津村さんはていねいに掬い取る。

     親からも弟妹たちからも一目置かれ、何かと頼りにされて、家族のために運動し、こころを砕く智恵子。
     文展落選に傷つき、ふたたび意欲を奮い立たせて太平洋画会へ勉強に行こうとするも、深い心の傷と病と貧困に蝕まれ、意欲を失っていく智恵子。
     病に苦しみながら、『女性』誌に強い意志のこもった投稿を寄せる智恵子。

     いささかの社会的意義をもつ生活にも触れなかった?
     自分の拙劣な絵はいっそあきらめた?
     そのような智恵子像は、この『智恵子飛ぶ』からは全く読み取れない。
     極めて強い意志とヒリヒリするほどの才能をもった女性が、現実生活の中で、しかも目も眩むような才能とチャンスに恵まれた愛する人との生活の中で、ひたすら努力し、あがき、疲労し、摩耗していくのである。
     その過程はすさまじく残酷だが、津村さんの筆致は決して同情的でウェットなものではない。津村さんご自身が、才能に努力を積み重ね、たくさんの仕事を残してきたひとりの女性として、そのようにあり得たかもしれない智恵子を見いだそうとし、結果としてそうはなり得なかった智恵子を、あくまで対等な視点から見いだしたからこそ描き出された姿なのだと思う。

     この智恵子の後ろに、何万人、何百万人の智恵子たちの姿を、わたしたちは容易に想像することができるはずだ。

     そして今日もわたしはごはんを作り、仕事をする。
     昼は、アジの竜田揚げ、卵焼き。子供の弁当にはプラス、冷食の切り干し大根の煮もの。
     夜は、Kit Oisixで、カレイのごま衣焼き、たまご入りポテサラ。

    References
    1同志がひとつの家に住むということ – Going Pollyanna
    いわずもがなではあるが、才気溢れた女性クリエイターたちがひとつ屋根の下で生活する話と、その後の話である。
    2佐藤春夫は「また或る時は光太郎となり、或る時は智恵子となり一人二役の演技で俳優兼舞台監督のような仕事をしているのである」と無邪気に述べているが、徹頭徹尾光太郎の視点からしか書かれていない。
  • 2021/09/12

     洗濯したりテレビ見たりゲームしたり雑誌読んだり。
     してたら、あっというまに日曜日が終わってしまう。週休3日ほしいなあ……。

     先週から始まった仮面ライダーリバイス、やたらといろんな過去ライダーへのオマージュが盛り込まれてるのが気になるものの[1] … Continue reading、普通におもしろいので今週も見た。初見でエェェェ、と思ったスーツもだいぶ見慣れた。

     FGOのサマイベ、ようやく追いついた。ダ・ヴィンチちゃんのセリフがいちいち意味深で、近々彼女との別れが来てしまうのではないかと読めてしかたがない。旅の終わりまで一緒にいてほしいのに。

    『本の雑誌』2021年10月サンマ高飛び号、特集「定年後は本当に本が読めるのか!?」が気になって購入。
     まだ、体力的にも精神力的にも全然読めるけど、いかんせん目が。小さい活字の文庫本がキツくなりかけてて、このまま衰えてったらどうしよう……と若干不安になっていたところだったので。
     いろんな先輩方のお話を読むに、まあそれほど心配することもなさそうでホッとした。電子書籍が心強い味方なのはわかる。Amazon様にbanされないような行動を心がけないと。
     それはそれとして、あまり目に頼らないような趣味の底上げもしとこうかなと思い始めた。ピアノとギターもがんばりたいし、将棋とか数学も。

    References
    1先週のオープニングはクウガっぽかったし、バイスタンプシステムはガイアメモリっぽいし、やたらよくしゃべって実体化して戦う悪魔はイマジンっぽいし。今週は、主人公にごめんなさいしないと戦わせてもらえない相棒悪魔・バイスがモモタロスっぽくて、「お前の羽を数えろ」とかいうセリフはまんまWの決めゼリフ「お前の罪を数えろ」だった。
  • だいぶ進んだ

     予想どおり大変だけど、明日午後の早いうちまでにはなんとかなりそう。

     この仕事は、いつも科学の最先端に触れていられるのが楽しいところのひとつだと思う。技術や法制のキャッチアップは日々しているが、プロならみんなやってることだから、ことさらに「勉強」と呼べるほどのものではない。でもそれが楽しいのだから、向いている仕事とは言えるのだろう。ありがたいことに。
     しんどくないかといえばそんなことはなくて、いろんなスケジュールがタイトで制御しづらいのはしんどい。常に未来を見ている仕事だと言い換えれば、耐えられる……か、な……? 
     いちばんつらいのは責任の重さだろうか。自分の行動が即、お客様の権利に直結してそれを左右する。これから先、ずっとこのつらさと共に生きていくのかと思うと、ときどき押しつぶされそうになる。なんとかうまいこと楽しく発散しつつやっていきたい。恐怖を克服することが生きるということだってDIO様も言ってたし。なにより働かないと食べていけないしね。

     『自由研究には向かない殺人』(ホリー・ジャクソン、服部京子 訳)読み終わった。
     イギリスの女子高校生・ピップが、死んだ友人に被せられた罪は冤罪ではないかと疑い、その謎の追求を自由研究のテーマにする。友人の弟とバディを組んで調査を進めるうちに、容疑者や関係者として身近な人たちがどんどんリストアップされていって……?  という疾走感あふれる青春謎解きミステリー。
     研究倫理が気になる向きにはおすすめしないけど、主人公のピップとその相棒・ラヴィがひたむきでまっすぐで爽やかで魅力的。現代を生きる若者を取り巻く話題もてんこもりで、一気に読んだ。

     今日の夜は、Kit Oisixの豚キムチ、小松菜とトマトのナムル。

  • まだまだ雨

     夜には雷も。

     昨日子供に借りた『営繕かるかや怪異譚』を読んで過ごした。怖いけど切なくて美しい物語ばかり。
     家の間取りや造作が鍵になることも多くて、想像するのが楽しい。間取り図好きにはたまらない。

     夕食は、アカハタの清蒸と枝豆。電鍋2段づかいちょう便利。

  • 今日も雨

     まだまだ雨予報が続いている。秋の長雨? にしては少し早いのでは。
     お昼頃、菅首相が自民党総裁選に出馬しないというニュースが流れて大騒ぎ。総裁の任期満了に伴って、首相を退任するというどんでん返し。政治まったくわからん。

     一日中ひたすら仕事。
     このところ、特許庁の特定の審査部に電話すると、いつも同じ方が受けてくださるのだが、受付専門の方か、それともいつも出勤されている審査官がいらっしゃるのか。いずれにしてもこの状況でいつもありがとうございます。あと、審査官の皆様との連絡がスムーズになってとても助かってます。

     昼は、牛コマとしめじとネギの焼き肉のタレ炒め、なすとピーマンの焼き浸し。
     夜は、ローストポーク、キャベツと豚肉の重ね蒸し。フライパンでざっと両面焼き目をつけた豚かたまり肉(スーパーであらかじめスパイス等が振ってあるやつ)をオーブンに突っ込んで15分間焼いてる間にご飯鍋でご飯を炊きつつ、電鍋の内鍋にざく切りにしたキャベツと豚肉とを交互に入れていって水と白出汁ちょろり、オーブンが終わったら電鍋スイッチオン。その間に風呂。上がったらすべての料理ができあがっている。最高か。

     明日(4日)が土曜なので、ジャンプSQは今日が発売日。
     ワートリ、「A級評価」「諏訪さん」「ほわすみー」。諏訪さんにはもう一生ついていきたい。かくのごとき上司でありたい。
     小野不由美さん原作『営繕かるかや怪異譚』、おもしろいなー、と言っていたら、子供が秒で原作の文庫版を自分の本棚からもってきた。
     『怪物事変』、このところの花楓の処遇と夏羽たちの葛藤がとても気になっていたのだけど、今月は、その葛藤の本質が丁寧かつドラマチックに解剖されていく、小さな(大きな)クライマックスのような回だった。とても重要な回だったと思う。この上なく理不尽で残酷な敵が数多く登場してきた作品だけど、その理不尽さや残酷さと、我々はどう向き合っていくのか。今後の展開次第で、これまでの敵たちの存在意義がもう一度見直されるまであるかもしれない。
     

  • ゴールデンカムイざんまい

     無料開放されてたゴールデンカムイ一気読みしてた週末だった。残酷描写耐性が鬼ヨワいので、今まで食わず嫌いで読んでいなかったのである。
     このところだいぶ強くなってきたし、もうだいじょうぶかな、と手を出したらおもしろいのなんの。
     イテテテテ……となるところはできるだけ薄目でサーッと読むようにしつつ、一気に最新話まで追いついた。
     海賊さん、石田彰さんの声しか聞こえてこないなと思っていたらあっというまに(そういうところも、らしいかもしれないが)。
     最終章最後まで見届けたい。

  • 2021/08/20

     ここのところ耳の調子がよかったので、1週間くらい薬飲まないでいたら、朝、ひさしぶりにふらっと来たので服薬。問題なく改善。12時間くらい働いてしまった。

     平穏世代の韋駄天達、プロンテアさんはすごく振幅の広いキャラクターでやっぱり好きだ。「……か」のバリエーションだけでも信じられないほど豊か。たったひとつのセリフの中でも、この石田さんは知らなかったなあとドキリとすることがしばしば。どれだけ感情のストックと表現力があったらこうなれるのだろう。そして、緒方さんのイースリィは毎度エロかっこよくてハァァァって腰が砕けるし、朴璐美さんのハヤトは爽快にかっこよくてウヒョウって笑いたくなるし、堀江由衣さんのポーラは天然かわいくてきゃわわわってなる。なんて耳が幸せなアニメなんだ。

     昼は豚ロースの冷しゃぶ、キャベツとトマトとツナの煮込み。
     夜はピザ!

  • 2021/08/11

     最高気温35℃の予想で「昨日よりは涼しくなりますね」と朝のテレビで言っていて、ポジティブぅ! ってなった。
     
     在宅仕事。集中してやりたかったものを2つ仕上げられて嬉しい。

     仕事が終わってTwitterを見たら、FGOのオベロンピックアップガチャで騒然となっていた。
     なるほどこいつのことですね。
     
     早くストーリー進めないと。

     転スラ2期2部、会議に次ぐ会議で、もうこれ仕事じゃないの……とメゲそうになっていたところで、ようやくギィ登場。ちょっとやんちゃな感じの響きもあって好き。
     しかし、氷月、猗窩座、ギィと、ここんとこおなか出してるキャラが多めの石田さんに、腹巻か何か贈りたい。

     昼は、茹で塩鮭、ズッキーニとベーコンのオイスターソース炒め。と、高知の新米、よさ恋美人。
     夜は、Kit Oisixの梅しそぶっかけうどん。

     子供の接種券が昨日届いたので、さっそくあちこち電話かけてみたが、どの病院もつながらず。困ったもんだね。

  • 三連休最終日

     台風やら熱帯低気圧やらの影響で、午前中は大雨、それが上がったと思ったら強風、という忙しい1日。

     これ読み終わった。
    京都大学学術出版会:武器を持たないチョウの戦い方

     チョウは相手に対する積極的な攻撃手段も持たないのに、なぜオス同士の「縄張り争い」が成立するのか、というシンプルな疑問に対する驚くべき答え。
     実は、チョウには、異性や天敵という認識はあっても、同性のライバルという認識はないのだという。もっと正確には、同種に対しては、配偶者的要素が強いか弱いかというグラデーションでのみ相手を認識しているらしい。
     本格的に読み始める前にあれこれツッコんでやろうと意気込んでいたのだが(無礼)、ページをめくる度に、そのほとんどがわたしの知識不足か思い込みによるものだったとわかっていくのも痛快だった。論文査読者との実際のやりとりも見てみたい。
     読み終わると、身近なチョウの行動を観察しに出かけたくなることまちがいなし。
     しかし、先日も書いたけど、虫屋さんにはどうしてこう名文家が多いのか。北杜夫とか好きな人は絶対好きだと思う。

     昨日は東京オリンピックの閉会式だった。ジェンヌさんの登場シーンは国歌斉唱の一瞬だけだったが、とても美しくてため息。それ以外は、なんだかちまちまバラバラと統一感のないセレモニーだった。
     その後、Eテレのクラシック音楽館で放送されていた、ウィーンフィルとベルリンフィルの野外コンサート、特にシェーンブルンでのウィーンフィルのコンサートがとてもよかった。
     パガニーニの主題による狂詩曲(ピアノはレヴィット)は、風呂に行きかけていた子供がその場に立ち尽くして最後まで身じろぎもせずに聴いていたくらい。

     新型コロナウイルスの感染拡大はまったく収まる気配を見せず。東京での1日あたり新規陽性確認数(7日間移動平均)は4千人を超えている。陽性率も22.3%(8月6日)で下がらない。
     保健所がもういっぱいいっぱいで、濃厚接触者の追跡も検査もまったく追いついていないのだろう。
     こういう状況では検査より隔離に重点をおくべきなのだろうが、ただ濃厚接触者指定されたというだけで、おとなしく自宅待機ができる人がどれだけいるだろうか。
     かなり厳しい接触削減政策を取らないと、大変なことになりそう(現場の医療関係者の皆さんの悲鳴を聞く限り、もうなっていそうだが)。

     今日の昼は資さんうどん(お取り寄せしといたもの)。
     今日の夜はたこパ。