東京76人

いよいよ感染者数増加の傾向が鮮明になってきてしまった。

もうずっと書いてきていることではあるけど、全世界一丸となってゼロコロナを目指さない限り、ヒト集団か動物集団かその両方かで新しい危険な変異株が増えるリスクを常にはらみ続けることになる。
ウイルスの性質かワクチンの効果かその両方かのために、見かけの重症化率が少しくらい低かったとしても、全体の感染者数が増えれば、重症に苦しんだり命を落としたりする人の数は変わらないか多くなってしまう。たまたま生き延びることができた人が大したことはなかったと判断するのは、傲慢だし倫理的にも誤りだ。

世界はどういう結論に向かうのだろうか、という広めの視点から見た感慨もさることながら、コロナ禍で日本に閉じこもっている人たちもいるみたいだけど、うちは海外脱出して子供に国際経験を積ませられてる、とマウント取ってた人の居住国が過去最悪の感染拡大と規制強化に向かっているのを見ると、禍福は糾える縄の如しの感を禁じ得ない。

自分のため、自分の家族のために選んだ環境や選ばざるを得なかった環境がどんなものであろうとも、それを誇るために(または納得するために)他の環境や他人の能力を貶めるようなことだけは絶対にしたくない。たとえ今の環境に甘んじたくないと思ったとしても、そう思った自分自身の問題と、環境そのものの問題とを十分に切り分けて語ることができないのであれば、むしろ口をつぐむ勇気を持ちたい。また、そのように口をつぐんでいるであろう多くの人たちへの想像力を持っていたい。

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