野球は残念ながら、キックベース以外のプレイ経験はなくて、子供のころ、熱烈なカープファンだった父親がテレビ中継を見てる横で、(ふーん)(ほかに見たい番組あるんだけど)(まあ見てておもしろくないこともないけども)(っんだよ、また延長でこの後の番組みれないの)みたいに思いつつ眺めてたり、かつての後楽園球場に連れてかれて紙吹雪を撒かされてた程度。
夏休みはアニメ『タッチ』の再放送も見てたかな。
その後はじめて死ぬほど好きになってずっと好きだった人が強火のスワローズファンだったのは知ってたけど、そこまで熱心にプロ野球見続けるほどではなく。高校野球とか、たまに話題になる試合をチラ見してたくらい。
だが、さすがに今回のWBCは最初から最後までがっつり見てしまった。
「ぼくのかんがえたさいきょうのチームジャパン」でしょこれはちょっと見たいぞ→当たるチーム全部すごいしすごい紳士だしその人たちがみんなここまで真剣に楽しそうにプレーするんだすごい→しかし日本のこんな俺TUEEE快進撃続くはずない→立ちはだかる強豪チーム→ドラマ→ドラマに次ぐドラマ→まじかよすげーもん見せてもらってしまった
という感じの素人が、なんでここまで惹かれてしまったのかと振り返ると、「新時代来たな」というワクワク感に尽きる。
いまいち乗れなかった昔の(日本の)プロ野球の雰囲気や、ド根性上下関係のような苦手要素がなかった。
え、なんでなんで、と、つい気になって、吉井理人コーチの『最強のコーチは、教えない。』を買って読んでしまった。これはもっと早く読みたかった。
世の中があまりに世知辛くて(そうじゃなかった時代なんてないが)、PCから目を上げたときに見える範囲のことしか考えられなくなっていたときに、自分の夢と、自分につながる人たちの夢とを叶えていく生き方がほんとにあるんだ、みたいなところに、ふっと心が浮かんだような体験をさせてもらった。
これだけ子供が少なくなって、子供に向けられる目も冷たくなっている国で、子供たちに心を寄せる言葉が、選手たちから溢れるほど寄せられたことも嬉しかった。
自分でもびっくりするほど今回のWBCでは心を動かされたので、とりあえず走り書きで書き留めておく。